上の階の足音、隣の話し声、深夜のテレビ。自宅なのに休まらないのは本当につらいですよね。
結論、騒音の苦情は「管理会社・大家に、記録を添えて事実だけ伝える」のが正解です。
当サイトの独自調査では、苦情・相談した人の約6割が改善を実感しました(横浜男子の一人暮らしガイド調べ・クラウドワークス・2026年6月)。
宅建士・FP2級で横浜在住25年の私が、特定や仕返しを避ける伝え方まで具体的にお伝えします。
アパートの騒音は苦情を入れてもいい?騒音を我慢すべき基準

結論、生活に支障が出ているなら、苦情を入れても問題ありません。
家庭の生活騒音には「これを超えたら違法」という明確な数値基準がないからです。
違法かどうかは、最終的に「受忍限度」という考え方で総合的に決まります。
まずは「苦情を入れていいのか」という不安からほぐしていきますね。
生活騒音とは|法律で取り締まれる?
結論、足音や話し声などの生活騒音を直接取り締まる法律・条例はありません。
横浜市も、家庭から出る生活騒音は法令等の規制対象外で、当事者間や管理会社を通じて解決するよう案内しています。
一般のご家庭から発生する足音や楽器の音、ペットの鳴き声、エアコンの室外機の音などの生活騒音は、法令等の規制の対象とはなりません。
引用元:横浜市みどり環境局「Q2-1 騒音・振動・光害・電磁波に関する相談」
つまり、警察に取り締まってもらう問題ではなく、管理会社を間に入れて解決するのが基本になります。

私が宅建士として確認した限り、生活騒音は法令の規制対象外です。
騒音の目安は何デシベル?時間帯の境目
住居地域の目安は昼55デシベル・夜45デシベル以下です。
これは環境省「騒音に係る環境基準について」(以下、環境基準)が定める値です。
地域ごとの行政目標=目安であり、隣人トラブルの違法ラインではありません。
時間区分は、昼間が午前6時〜午後10時、夜間が午後10時〜翌午前6時です。
| 騒音レベル | 身近な音の例 |
|---|---|
| 30デシベル | ホテルの室内 |
| 40デシベル | 図書館の館内 |
| 50デシベル | 書店の店内 |
| 60デシベル | 銀行の窓口周辺 |
| 70デシベル | 地下鉄の車内 |
デシベルの目安はあくまで参考値です。実際に違法かどうかは、音量だけでなく時間帯・頻度・続いた期間・相手の対応まで含めて判断されます。
子供の声や足音で苦情を入れていい?
生活に支障が出ているなら、子供の音でも相談してかまいません。
集合住宅は「お互い様」が前提ですが、毎晩眠れないレベルなら我慢の範囲を超えています。
「相談すればよかったけど、ひたすら我慢していたら精神的に追いつめられた」(50代・女性)
あなただけの悩みではありません。
横浜市「生活騒音とは?」によると、令和3年度の生活騒音相談195件のうち、約4分の1が集合住宅の上下階の物音でした。



私も薄壁の1Rに住み、隣の生活音をイヤホンでしのいだ時期がありました。
アパートの騒音苦情はどこに伝えるのが適切?


苦情の第一窓口は管理会社・大家です。
横浜市も、解決は管理会社・管理組合を通すよう案内しています。
警察や直接交渉は、順番を誤るとトラブルのもとになります。相談先ごとの役割を整理しますね。
| 相談先 | 使う場面 | できること | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 管理会社・大家 | 騒音に気づいた最初 | 注意喚起・張り紙・当事者へ連絡 | 賃貸の基本窓口 |
| 横浜市の騒音相談(045-671-2483) | 助言がほしいとき | 一般的な助言・騒音計の貸出 | 民事には介入しない |
| 警察(#9110) | 身の危険・嫌がらせ | 口頭注意などの対応 | 原則、民事不介入 |
第一の窓口は管理会社・大家
まずは管理会社・大家に相談するのが最短ルートです。
第三者が間に入ることで、相手を直接刺激せずに改善を促せます。
「管理会社に相談したら即座に張り紙を張ってもらい、騒音が少し改善しました」(50代・男性)
当サイト調査でも、騒音に直面した人の56%が管理会社・大家に相談していました。
一方で約36%は「我慢して何もしなかった」と回答しています(クラウドワークス調べ・2026年6月・n=107)。





騒音相談で警察は原則民事不介入。まずは管理会社が確実ですよ。
管理会社に動いてもらえないときの相談先は、賃貸トラブルの無料相談はどこ?にまとめています。
警察に相談していいのはどんな時?
身の危険や嫌がらせに発展したときは、ためらわず警察に相談しましょう。
生活騒音そのものは民事ですが、危害のおそれがあれば話は別です。緊急でない相談は、警察相談専用電話「#9110」が使えます。
単なる音だけでは警察も動きにくいのが実情です。
ただし深夜の威嚇や物を投げ込まれたなど、被害が出ているなら遠慮なく相談するのがおすすめですよ。
直接伝えるのを避けるべき理由
相手に直接苦情を言うのは避けるのが無難です。
感情がぶつかり、逆恨みや言い争いに発展しやすいからです。
「直接苦情を言うのはトラブルの原因。第三者を仲介したほうが安全だと思います」(50代)
直接の対決は避けましょう。間に管理会社を挟むだけで、リスクはぐっと下がります。
アパートの騒音苦情の適切な入れ方【手順】


苦情を入れる際は以下の順番にしましょう。
- 記録を残す
- 管理会社へ事実を整理して伝える
当サイト調査でも、苦情・相談した77人のうち約6割(61%)が改善を実感しました(クラウドワークス調べ・2026年6月)。
動いてもらえる伝え方を、手順で整理しますね。
| 苦情・相談の結果 | 割合 |
|---|---|
| 改善した | 17%(13人) |
| 少し改善した | 44%(34人) |
| 変わらなかった | 36%(28人) |
| 悪化した | 3%(2人) |


ステップ1:騒音の記録を残す(日時・種類・頻度)
まずは「日時・音の種類・続いた時間・頻度」をメモしましょう。記録があると、管理会社が客観的に状況を把握でき、対応が早まります。
記録しておきたいのは次の4点です。
- 日付と時間帯(例:5/3 深夜1時〜2時)
- 音の種類(足音・話し声・家具を引きずる音 など)
- 続いた時間と頻度(30分・週4回 など)
- どの方向から聞こえるか
横浜市では、みどり環境局 大気・音環境課が騒音計を1週間以内で貸し出しています(要予約)。客観的な記録に役立ちますよ。
「念のため、どれくらいの騒音なのか録音しても良いと思いました」(30代・男性)
ステップ2:管理会社への連絡内容チェックリスト
感情ではなく事実を、箇条書きで伝えるのが効果的です。次の項目をそろえて連絡しましょう。
- いつから困っているか
- どんな音が、何時頃、どれくらい続くか
- 自分の生活への影響(睡眠不足など)
- 希望(注意喚起の張り紙、当事者への連絡 など)
「何時頃に、どのような音が、どれくらい続くかをメモして具体的に伝えました」(30代・男性)



連絡前にメモを用意すると、管理会社が驚くほど動きやすくなります。
そのまま使える連絡の例文
下の例文をそのまま使えば、角を立てずに事実を伝えられます。
お世話になっております。〇号室の△△です。 先週から平日の深夜1時前後に、上の階から足音や物を引きずる音が30分ほど続き、睡眠に支障が出ています。 恐れ入りますが、注意喚起の掲示などご対応いただけますと助かります。
名指しせず「事実」と「お願い」だけにするのがコツです。
トラブルになりにくいアパートの騒音苦情の入れ方


感情を出さず、管理会社経由で事実だけを伝えれば、特定も仕返しも避けやすくなります。
当サイト調査では、苦情を入れた人のうち特定されたのは約4人に1人(25%)にとどまりました(クラウドワークス調べ・2026年6月・n=68)。
不安を1つずつ解消しますね。
苦情を入れた人は特定される?匿名性の守り方
約75%は「特定されていない・わからない」で、身バレはむしろ少数派です。
管理会社は通常、誰が言ったかを伏せて、全体に向けて注意喚起します。
「他に住んでいる人もいるので、特定できないよう大家に相談したのがよかった」(40代・女性)
ただし、戸数の少ない物件では特定されやすい面もあります。
「件数の少ないアパートでは、誰が苦情を言ったのかすぐにバレて少し困りました」(30代・女性)
戸数が少ない物件なら、「全戸への一斉注意」をお願いすると安心ですよ。





通報者への匿名配慮は、管理会社の基本対応です。安心して相談しましょう。
感情的にならず事実ベースで伝える
淡々と事実を伝えるほど、こちらが有利になります。
先ほど解説した受忍限度(社会生活を営むうえで我慢すべき限度のこと)の判断では「相手の対応」も見られます。
だからこそ、冷静なやり取りの記録が後で効いてきます。録音やメモは、感情の証拠ではなく事実の記録として残しましょう。
仕返し・嫌がらせが心配なときの備え
アンケート調査では、仕返しを受けた人は約9%(68人中6人)で、9割以上はトラブルに発展していません。
それでも不安なら、やり取りを記録し、管理会社に経緯を共有しておくと安心です。
いわゆる「仕返しグッズ」で対抗するのは逆効果です。相手を刺激し、こちらが加害者側になってしまう恐れがあります。報復し返すのは厳禁です。



感情的な仕返しは厳禁。立場が逆転する例につながりかねません。
アパートの騒音苦情を入れる際にやってはいけないこと


直接の怒鳴り込み・壁を叩き返す・SNS拡散は厳禁です。
状況が悪化し、自分が加害者側になることもあります。やりがちなNGをまとめます。
| やってはいけないNG | 正しい代替 |
|---|---|
| 直接怒鳴り込む・壁を叩き返す | 管理会社に事実を伝える |
| 匿名の手紙を相手の部屋に投函 | 管理会社から全体に注意喚起 |
| 音の主を決めつける | 方向をメモし管理会社に確認 |
| SNSで晒す | 記録を残して相談に使う |
「壁パンから始まり、最終的にはチャイム連打して怒鳴りにいった」(30代・男性)
気持ちはわかりますが、壁を叩く・怒鳴り込むのは典型的な悪化パターンです。音は斜めや別の部屋から響くこともあり、決めつけは危険ですよ。
アパートの騒音苦情を入れても改善しないときの自衛策と防音


苦情を出しても改善しなければ記録を再提出し、自治体の無料法律相談を活用しつつ、自室の防音で自衛しましょう。
引っ越しは最終手段です。費用を考えても、まず防音が現実的ですよ。
改善しない場合の相談先
管理会社に相談しても解決しなければ、自治体の無料法律相談や弁護士に相談できます。
横浜市は民事トラブルに介入できないため、無料法律相談を案内しています。
- 横浜市みどり環境局 大気・音環境課(045-671-2483):助言・騒音計の貸出
- 自治体の無料法律相談(予約制)
- 弁護士:受忍限度を超える場合の損害賠償など
くわしい窓口は、横浜市「Q1-4 公害苦情相談お問合せ先」で確認できます。
引っ越さずにできる防音・自衛
引っ越す前に、低コストの防音で体感はかなり変わります。
横浜駅周辺の単身向け家賃は5万〜10万円(SUUMO・2026年6月時点)で、引っ越せば敷金・礼金や引越し代などで数十万円かかることも珍しくありません。
手軽にできる自衛策は次のとおりです。
- 壁際に本棚や厚手の家具を置いて音を遮る
- 防音カーテン・ジョイントマットを使う
- ホワイトノイズ・耳栓で就寝環境を守る
- ベッドを音源の反対側へ移す
「防音用に大きめの棚を購入し、隣の音があまり気にならなくなった」(60代・男性)
「イヤホンでホワイトノイズを聞き、騒音がまぎれて気にならなくなる」(40代・女性)



FPの私から見ても、防音グッズは引っ越しより圧倒的に低コストですよ。
一人暮らし向けの防音グッズは、まとめてチェックすると選びやすいですよ。
自分の音が気になる人は、アパートの壁の防音対策で今すぐできる方法を紹介しています。
アパートの騒音苦情に関するよくある質問
騒音に関する悩みや疑問を参考にしてみましょう。
- 騒音はどこまで我慢すべき?
-
明確な数値基準はなく、生活に継続的な支障があれば相談してかまいません。
家庭の生活騒音を直接取り締まる法律はなく、違法かどうかは受忍限度で総合判断されます。
毎晩眠れないレベルなら、我慢の範囲を超えています。
- 子供の足音や声で苦情を入れてもいい?
-
入れてかまいません。ただし即時の改善を求めるより、管理会社経由で配慮をお願いする形が現実的です。
集合住宅は「お互い様」が前提のため、伝え方を穏やかにするのがコツです。
- 苦情を入れたら相手にバレる?
-
多くは特定されません。当サイト調査では、苦情を入れた人の約75%が「特定されていない・わからない」でした。
管理会社は通常、通報者を伏せて全体に注意喚起します。
- 下の階からドンドン音がするのは何?
-
下の階からのドンドン音は、生活音の反響か、苦情のサイン(いわゆる天井ドン)の可能性があります。
原因を決めつけず、管理会社に相談するのが安全です。音は斜め方向から響くこともあります。
- 生活騒音に時間帯や法律の決まりはある?
-
生活騒音を直接取り締まる法律・条例はありません。
環境省の環境基準は地域の目安(昼6〜22時/夜22〜6時、住居系で昼55・夜45デシベル)で、違法かは受忍限度で判断されます。
まとめ:アパートの騒音苦情は“入れ方の順番”でトラブルを防げる
結論、騒音の苦情は「記録→管理会社→事実だけ伝える」の順番が正解です。要点を振り返ります。
- 生活騒音に違法の数値基準はなく、相談は正当な行動
- 第一の窓口は管理会社・大家(横浜市も推奨)
- 記録(日時・種類・頻度)を残すと改善率が上がる
- 苦情・相談した約6割が改善、特定は約25%どまり(当サイト調べ・2026年6月)
- 直接対決・仕返しは厳禁。改善しなければ無料法律相談や防音で自衛
まずは今夜から、騒音の記録メモを始めてみましょう。事実が積み上がれば、管理会社も動きやすくなりますよ。


この記事の執筆者
だいき
- 宅地建物取引士(宅建士)
- 2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)
- 不動産ライター歴3年・大手不動産メディアでのライター経験あり
- 不動産記事執筆数300本以上
- 横浜在住25年
参考文献
1)環境省「騒音に係る環境基準について」 2)環境省「騒音の目安について」(全国環境研協議会 騒音小委員会) 3)横浜市みどり環境局「Q2-1 騒音・振動・光害・電磁波に関する相談」 4)横浜市「生活騒音とは?」 5)横浜市「Q1-4 公害苦情相談お問合せ先」 6)横浜男子の一人暮らしガイド独自調査(クラウドワークス調べ・2026年6月・n=107)









